2012年5月9日水曜日

たまゆらの煌き



それっぽい季節感と、
思慮の浅いネオジャポネスクな昨今のデパ菓子たち、
(早い話、大工場生産の企画モン和菓子です)
あんなもんに日本の美の本質や美意識などあったもんじゃないぜ。

本物とは、見せかけでなく実質を備えていることだと思う。

加賀大聖寺町の【福文】さんの和菓子がそれ。
茶道における御菓子の美学、
とうてい計り知れないほどの深さです。

以前に、
ここの上生菓子を届けてくれた後輩Fくんからメールがきた。

<<略>>

大兄ィのご尊顔に、動きがあるとなると、
加賀・大聖寺・福文さん…
上!生菓子(別vir)かな?と。

えっ!

春先に、暖簾を下ろされたそうです。
ご近所の酒屋wさんとの雑談、プラス、
犬の散歩のご近所さん、&電話で…
確認しました。

後継者の方も居ずに、苦渋の選択で…
あったかと。
(今が苦渋であったかは別です)
(悠々自適にて、enjoyされているかと)


また、ひとつ、大きな星が。
大きさは基準でなくとも、
煌き、光り輝く星が。

二流の 共和国が 滅びるのよりも…
三流の王国が滅ぶほうが悲しい。
と、村上春樹が語っています。

一流でも何流でも、それは、余所様の、
価値基準であって…ではありますが。

僕自身は、一流の王国が滅ぶ(閉じる)…
ことが、一番、美しくも悲しいと、思って、
います。



エエッ 、本当ですか?

また本物が消えてしまった。

京料理【南一】、御菓子司【生風庵】、カステラ【松屋長崎】、
そして【福文】までも。

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